最高裁判所第三小法廷 平成1(し)76 決定
主 文
本件抗告を棄却する。
理 由
職権により調査すると、申立人が取消を求める押収処分にかかる物件のうち、司
法警察員が平成元年六月七日申立人代表者Aから任意提出を受けて押収した物(原
決定添付別紙(二)記載のもの)
一一点及び同日捜索差押許可状によって押収した物(原決定添付別紙(一)記載の
もの)のうちの出勤簿一冊については、同月一五日既に同人に還付済みであり、ま
た、その余の押収物三八点については、本件特別抗告申立日前である同年七月四日
検察官において還付決定がなされたうえ同月六日右Aにその旨の告知がなされたこ
とが認められる。そうすると、これらの物件に対する押収処分の取消を求める本件
準抗告は、その申立の利益を欠くに至ったものであるから、本件抗告については、
もはや裁判をする実益がなくなったものといわざるを得ない。
よって、刑訴法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文
のとおり決定する。
平成元年一〇月二〇日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 安 岡 滿 彦
裁判官 坂 上 壽 夫
裁判官 貞 家 克 己
裁判官 園 部 逸 夫
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